はじめてのマーケティング1年生|要約感想|お客の声は聞くな!

はじめてのマーケティング1年生

はじめての「マーケティング」1年生という本を読みました。私の要約と感想をご紹介します。

  1. 要約
    1. マーケティングは大きく二つに分けられる
    2. 4Pから4Cへ
    3. 環境分析
    4. 製品レベルとメリット
    5. STPパラダイム
    6. マーケティングの進め方
    7. 新製品の価格戦略
    8. 心理価格戦略
    9. イノベーターのジレンマ
    10. 新しいアイディアを生み出す思考法
  2. 感想

要約

マーケティングは大きく二つに分けられる

マネジリアル・マーケティング

文字通り、経営的な視点、営利追求が目的です。

ソーシャルマーケティング

社会貢献に重きを置いています。さらに3つに分かれます。

  • 非営利組織のマーケティング
  • 狭義のソーシャルマーケティング
  • ソサイエタルマーケティング

非営利組織のマーケティングは、病院、学校、教会役所などの組織が行うマーケティングです。狭義のソーシャルマーケティングは社会的に啓蒙したいこと、例えば、禁煙、DV、被災地支援などをマーケティング技術を駆使して普及させること。

ソサイエタルマーケティングは社会問題の解決を図ることを重視したマーケティングで、のちにCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)と結びつき、CSRマーケティングへ発展した。

フィリップ・コトラーはマーケティング3.0としてCSRマーケティングを重視している。企業は社会を良くすることで利益をあげるべきという考え方。

4Pから4Cへ

マーケティングを実施する上で、重要な4Pという考え方がありますが、最近ではより買い手の視点にたった4Cが提唱されています。

4P 4C
Product(製品) Customer Value(顧客にとっての価値)
Price(価格) Customer Cost(顧客の負担)
Place(場所) Convenience(顧客の利便性)
Promotion(促進) Communication(コミュニケーション)

環境分析

環境分析はマクロ分析とミクロ分析がある。

マクロ分析で代表的なのがPEST分析。

PEST分析

  • 政治的要因(Political)
  • 経済的要因(Economical)
  • 社会的要因(Social)
  • 技術的要因(Technological)

ミクロ分析は、次のようなものがある。

3C分析

  • 顧客(Customer)
  • 競合(Competitor)
  • 自社(Company)

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という孫氏の兵法的な発想が根底にある。

ファイブフォース分析

  1. 新規参入企業
  2. 代替品や代替サービス
  3. 売り手の交渉力
  4. 買い手の交渉力
  5. 現存の競合企業

バリューチェーン分析

自社製品やサービスが顧客に渡るまでの分析。ボトルネックを探すことが目的。

SWOT分析

  • 強み(Strength)
  • 弱み(Weak)
  • 機会(Opportunity)
  • 脅威(Threat)
内部環境 Strength Weakness
外部環境 Opportunity Threat

TOWSマトリクス

ただ、SWOTだとどうしても内部環境を優先してしまうので、外部環境を重視するTOWSとするべきとコトラーは主張している。

TOWSマトリクスを利用すると分析しやすい。

  W 内部的な弱み S 内部的な強み
T 外部的な脅威 TW TS
O 外部的な機会 OW OS

製品レベルとメリット

  • 中核ベネフィット
  • 基本製品
  • 期待製品
  • 膨張製品
  • 潜在製品

ドリルを買う人は、「穴」を求めている。この場合、穴が中核ベネフィット。

STPパラダイム

環境分析をしたら、STPパラダイムを利用してマーケティングを進める。

  1. セグメンテーション
  2. ターゲティング
  3. ポジショニング

セグメンテーションをせずに差別化をするとおかしなことになる。

マーケティングの進め方

1 戦略 セグメンテーション、ターゲティング、ポジションニング 消費者のマインドシェアの獲得
2 戦術 差別化、販売活動、マーケティングミックス 企業のマーケットシェアの獲得
2 価値 ブランド、サービス、プロセス 消費者のハート・シェアの獲得

新製品の価格戦略

スキミング・プライス戦略

利益を早めに回収するために、初期段階では高価格にしする戦略。(家電など)

ペネトレイション・プライス戦略

市場に早く浸透させるため、市場導入時には安い価格をつける。(格安SIMなど)

心理価格戦略

名声価格

高ければ良いものだという品質連想を狙った設定。

端数戦略

段階価格

8000円コース、5000円コース、3000円コースがあれば、5000円コースが選ばれる可能性が高くなる。8000円があることで、コントラスト効果が働き、5000円でも安く感じる。

均一価格

100円均一などにすることで、手軽さ、明快さを伝える。宝探し感覚でショッピングが楽しめる。

慣習価格

缶ジュースなど。

イノベーターのジレンマ

既存顧客のニーズ似合わせて持続的イノベーション(インクリメンタルイノベーション)を進めるほど、社会が本当に求めるイノベーションとかけ離れていく。

これが「お客の声を聞くな!」という理由。

新しいアイディアを生み出す思考法

ブレインストーミング

KJ法

ゴードン法

ブレインストーミングの一種だけど、お題を具体的にしない。

例えば、「食べる」のような抽象的なお題だけ与えてブレストし、後で「流行りそうなレストラン」という具体的なお題にする。

固定概念にとらわれないようにするため。

ラテラルシンキング(水平思考)

バーチカルシンキングは、既存のものを土台に論理的に思考することだが、ラテラルシンキングは既存の制約を考慮せずに自由な発想をすること。

感想

マーケティング入門者に必要な項目はだいたい抑えられた本だと感じました。

とはいえ、一つ一つどのような順序で進めればいいか書いてあるわけではないので、あまり実践的な作業に落とし込むのが難しいです。

著者も学者さんだからかもしれません。

誤植も多いです。(バーチカルをバーチャルと書いている部分など)

宮崎 哲也 (著) 明日香出版社 (2013/9/14)