丸尾孝俊さんの大富豪アニキの教えを読みました。勉強になったことを中心に要約します。アメリカの成功哲学本とは違って、割と日本独特な成功哲学の考え方だと思いました。
もくじ
要約
相手を自分ごとの大切にする
何か困っている人がいれば、自分ごとのように対応してあげる。就活で悩んでいる人がいたら、良さそうな会社をピックアップしてあげたり。自分がしたいことは人もしたい。自分が欲しいものは人も欲しい。「分類」してしまうことが相手との関係を台無しにする。
相手と仲良くなるために、質問しまくって共通点を見つけることも大事。
失敗ウェルカム
成長できるのは失敗した時だけ。仲間が失敗したら「俺の責任だからいいんだ。」と言う。失敗して落ち込んでいる部下がいれば、「俺もそうやったんや。」と励ます。
童心に戻る
童心を取り戻すだけで2%の成功グループに入れる。仲間を「ちゃん」付けで読んでみたり、残念な時は残念な表情、嬉しい時は嬉しい顔をしてみたりするのが大事。
自分の恥を晒す
人と人が繋がれる要素はお互いの弱い部分。
リミッターを外す
リミッターを外すには、リミッターが外れてる人に会うこと。死にかける経験をすること。
好き嫌いではなく儲かるかどうかで仕事を選ぶ
現状好きな仕事がなければ、「仕事=金儲け」と置き換えて考える。5年、10年続ければ、天職かどうかがわかる。
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就職するなら同じ立場、年齢くらいの人の目がイキイキしている会社
経営者ではなく同じ立場や年齢の人の目がイキイキとして輝いている会社を選ぶこと。そして、就職で一番大切なのは「素直さ」。
長時間働く
誰も見ていないところでその仕事について思い入れている時間を長く持つこと。稼げていない時は、オフェンス7、ディフェンス3くらいの割合。つまり14時間以上は働く。人より長時間働くということを積み重ね続けた先に成功がある。
野口英世曰く、「努力だ、勉強だ、それが才能だ」とのこと。
合理化人間ではなく手間暇かけた人間になる
ご縁、絆、匠、義理、人情、つながりをもち人に会いまくる。自分にしかできない仕事を意識する。
ご縁つなぎ
「人助け」として継続して「ご縁つなぎ」をする。最初から見返りを求めてはいけない。
貯まったお金を何かに変える
金がおすすめ。数が限られているものには価値がある。日本の不動産には先が見えない。株はダメだけど、顔が見える仲間の起業への出資はOK。縁や義理人情を大切にする。
出資するとき、受けるとき両方言えることだが、
相手が信じてくれている期待に応えたいという化学反応こそが人が変われる決定的要因。
ライバルがいるから成長できる
ライバルがいないからいいというわけではない。相手に勝とうとすることで成長できる。
今の自分があるのは当たり前ではない
今の自分があることを当たり前と思うのではなく、「ありがとう(有り難う)」と思って、先祖や先輩に感謝する。
書評と感想
成功哲学の本にしては珍しく、日本の心や義理人情などのアナログな考え方を紹介していたのが印象的で勉強になる。デジタルな合理的な思考回路なのになんかうまくいかない人は一度読んでみると何か発見があるかもしれません。
努力や仕事時間をとにかく長くすることが大事という考えは、他の成功哲学本には努力したからといってうまくいくわけではない、と書いているのが多いので、独特だと感じました。
とにかく人に会え、という教えは、斎藤一人さんの本の「会わなくても本で十分」というのとは逆ですね。ライバルが必要という教え、は自分の目標を作ってマイペースでやろうという世の教えとは逆ですね。
仕事は儲かるかどうかで選べ、というのはストレートでいいですね。「ユダヤ人大富豪の教え」には「好きなことを追求しよう」って書いてあるので逆ですね。この辺りは、東洋的なお金持ちと西洋的なお金持ちで傾向が違うのかもしれません。自分としては、儲かるかどうかで選んだ方がやりやすい。自己満足に陥らずに進められるから。
一番大きな学びは、ちょっとスピリチュアルな部分ですが、「今の自分があることを当たり前と思うのではなく有り難うと思って先祖や先輩に感謝する。」という部分です。自分はこのフレーズによって、「あっ、今の自分は0ではないんだ。」ということに気付けました。なにもなしとげていないように見えるけど、先祖から考えると今いること自体がある程度のところまできていて、ここからもその力を借りて伸びていけるんじゃないか、と思いました。かなりスピリチュアルな発想ですねw
でも、この本を読むと、そのようにカチッとした合理主義ではなく、義理人情、縁、先祖などが大事で成功の秘密だということがわかるような気がします。