WEBサイトやブログにはタグという分類方法がありますが、SEOへの効果についてご説明します。さらに、ポイントとなる関連記事との関係、タグの効果的な付け方もご紹介します。ネット上の多くの他の記事だと「タグはつけすぎに注意」などふわっとした説明しかありませんが、本記事では明確にどのような基準でどのようにタグをつければいいか具体的に説明しています。
もくじ
タグページだけではSEOへの効果は限定的
記事にタグをつけるとタグページが自動的に生成されます。
結論から言いますが、タグページのSEOへの直接的な効果は限定的と考えています。
まず、次の記事でご説明しているように、SEOでは読者の問題解決に貢献している場合、評価が上がります。

さらに、以下で説明しているように、内部リンクはクリックして移動してもらわないと、問題解決に貢献せず、SEOにプラスになりません。

通常記事にタグを付与されるだけだと、そこからタグページを開けるようになるだけです。しかし、そのブログに相当信頼を置いている読者でないと、わざわざタグページを開きません。よって、読者の問題解決に貢献することは難しいでしょう。
また、昨今ではタグページ自体が検索で上位表示される可能性は非常に低いです。というのは、タグページには内容が無く、基本的に記事タイトルの一覧のページです。内容が無いページが上位表示されることはなかなか無いためです。
なので、SEOへの効果は限定的です。
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関連記事セクションがカギ
テキストコンテンツの場合、記事下やサイドバーなどに関連記事の一覧が表示できます。
まず、読者の視点になって、関連記事セクションがない場合とある場合を比べます。まず検索エンジンの検索結果からあなたのある記事に来た読者は、記事の内容が目的にかなっていれば最後まで読んでくれます。ここまでは同じです。記事の下に、タグページへのリンクしかなければ、そこに自分が興味がある記事があるかどうかわからないので、なかなかタップしてもらえないでしょう。もしタップしてもらえたとしても、そのタグがついた記事が全て表示されてしまいます。その中から興味のある記事を見つけるという作業をしなければなりません。
しかし、記事の下に関連記事セクションが表示されている場合、移動せずに関連度の高い記事タイトルやサムネイルが表示されます。そこに読者の問題解決に近づきそうな記事があればタップしてくれる可能性が高いです。
その関連記事は自動で選択されると思いますが、その選択が付与されたタグから影響を受ける場合は、タグがSEOに影響する可能性があります。
タグ付けにより、関連記事の関連度が上がると、読者はタップして移動して読んでくれる可能性があります。すると読者が問題解決に近づき、結果的にSEOにプラスの効果が出る可能性があります。
関連記事セクションはどのようなロジックで選択されているかは、お使いのWEBシステムやWordPressのテーマやプラグインで決まっています。全く関係ない記事が選択されてしまう場合は、クリックされることはなかなかないので、SEOでプラスになることはありません。
なので、この部分のロジックがタグをどのように利用しているかが鍵になります。
なので、あなたのシステムでどのようなロジックになっているかまず調べてみましょう。そして、あまり関連していない記事が表示されてしまう場合は、プログラマーさんなどと相談してロジックを変えられるか検討してみましょう。
私のおすすめのロジックをご説明します。
共有するタグの数によって関連度を決めるのがおすすめ
タグをどのように関連記事の選択のロジックに利用するかは色々な考え方があると思います。
例えば、メインのタグを指定して、そのタグが入っている記事を表示するなどが考えられます。この方法は悪くはないですが、記事やタグが増えていくとメインのタグも変えたくなる可能性があり管理が大変になるでしょう。
私がお勧めするのは、共有するタグの数によって関連度を決めるというものです。これなら、記事やタグが増えても、後で何かを変える必要は出てこないという点で管理が楽です。
具体的にどういう仕組みかというと、単純に共通するタグが多いほど関連度が高い記事とするロジックでプログラミングしています。例えば、以下は上の画像の例の各記事に付与したタグ、そして開いている記事(比較元)と共通するタグの数を記載した表です。
タイトル | タグ | 共通するタグの数 |
---|---|---|
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ご覧のように、共通するタグの数が多いほど上に表示されます。数が同じ記事が複数ある場合は、投稿日時が新しい方が上に来るようにしています。
なので、ある記事の関連記事として表示させたい記事があるなら、その記事どうしに共通するタグを増やせば良いのです。
専門的になりますが、SQLで言うとCOUNTやJOINを使えば簡単にできます。以下は私のWordPressで出力されるSQLです。 7行目で、4、11、13というタグのIDを指定しています。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 |
SELECT SQL_CALC_FOUND_ROWS wp_posts.* ,count(*) as count FROM wp_posts LEFT JOIN wp_term_relationships ON (wp_posts.ID = wp_term_relationships.object_id) WHERE 1=1 AND wp_posts.ID NOT IN (1942) AND ( wp_term_relationships.term_taxonomy_id IN (4,11,13) ) AND ((wp_posts.post_type = 'post' AND (wp_posts.post_status = 'publish' OR wp_posts.post_status = 'private'))) GROUP BY wp_posts.ID ORDER BY count DESC, wp_posts.post_date DESC LIMIT 0, 3 |
ちなみに、WordPressテーマのJIN専用ですが、このロジックに変更できるプラグインを開発しました。JINをお使いの方は試してみてください。以下でご説明しています。

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細かく分けるが同じ組合せに2重につけない
ここからは上のロジックを有効活用するためのタグの付け方についてご説明していきます。
タグは二つ以上の記事を結びつけるために使います。関連度に差をつけるために、共通点があれば2記事しか属さなくてもタグをつける価値はあります。なので、なるべく細かく共通点を見つけてタグをつけていきます。
しかし、既に結びついている記事同士をさらに二重に結びつける必要はありません。
どういう意味かを説明します。
以下の記事があるとします。こんなに少ない記事しかなければ正直タグをつける必要はないのですが、考え方を説明するためにタグをつけてみます。
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | |
2 | iPhone 15のレビュー記事 | |
3 | Google Pixel 9aのレビュー記事 |
ちょっとガジェット系の話題になってしまって恐縮ですが、これらの記事で共通点は何か見つけられますでしょうか?
まず1と2に有って、3にない共通点があります。Appleの製品ということです。なので、1と2には「Apple」というタグをつけられます。
3は他の記事と結びつけられるでしょうか?「スマホ」というタグで2と結び付けられます。
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | Apple |
2 | iPhone 15のレビュー記事 | Apple, スマホ |
3 | Google Pixel 9aのレビュー記事 | スマホ |
ここに、新規記事が4の新規記事が加わるとします。
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | Apple |
2 | iPhone 15のレビュー記事 | Apple, スマホ |
3 | Google Pixel 9aのレビュー記事 | スマホ |
4 | Apple社の社長交代について |
少し毛色が違う記事です。ただ、1、2とAppleという要素で結びつけられます。
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | Apple |
2 | iPhone 15のレビュー記事 | Apple, スマホ |
3 | Google Pixel 9aのレビュー記事 | スマホ |
4 | Apple社の社長交代について | Apple |
あと、4とそれ以外で、どうも性質が違うので、分ける必要が出てくるように見えます。4以外の共通点はレビュー記事ということです。なので、
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | Apple, レビュー |
2 | iPhone 15のレビュー記事 | Apple, スマホ, レビュー |
3 | Google Pixel 9aのレビュー記事 | スマホ, レビュー |
4 | Apple社の社長交代について | Apple |
というタグをつけることができます。
結びつける必要がある組み合わせに二重につけず1度だけつけるというのがポイントです。なので、例えば、
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | Apple, レビュー, ガジェット |
2 | iPhone 15のレビュー記事 | Apple, スマホ, レビュー, ガジェット |
3 | Google Pixel 9aのレビュー記事 | スマホ, レビュー, ガジェット |
4 | Apple社の社長交代について | Apple |
とした場合、「レビュー」と「ガジェット」タグは同じ組み合わせの記事を結びつけています。こうなると、同じ内容のタグページができてしまいGoogleから評価が落ちてしまいますし、読者の利便性も上げることはありません。なので、これはどちらかで良いということになります。
このように、細かく分けるが、結びつけたい組み合わせに一つだけタグをつけるというのがポイントになります。
タグに親子関係をつける
タグに親子関係をつけると整理しやすくなります。
No | タイトル | タグ |
---|---|---|
1 | Macbook Airのレビュー記事 | Apple, Mac, レビュー |
2 | Macbook Proのレビュー記事 | Apple, Mac, レビュー |
3 | iPhone 14のレビュー記事 | Apple, iPhone, iPhone14, スマホ, レビュー |
4 | iPhone 14の価格情報 | Apple, iPhone, iPhone14, スマホ, レビュー |
5 | iPhone 15のレビュー記事 | Apple, iPhone, スマホ, レビュー |
6 | Apple Watchのレビュー記事 | Apple, レビュー |
7 | Apple社の社長交代について | Apple |
8 | Google Pixel 9aのレビュー記事 | スマホ, レビュー |
この場合、
Apple > Mac
Apple > iPhone > iPhone14
というような親子関係があります。
左に行くほど親になります。
このようなタグの付け方をすると、上述した「共有するタグの数による関連度」がしっかり機能するようになります。
ポイントはあるタグをつけたら、その親となるタグを必ずつけるということです。これは手動の作業となり、どのタグが親だったかを思い出す作業が必要にはなります。
実はWordPressのカテゴリーには親子関係の機能がついています。あるカテゴリーに属したら、自動的にその親カテゴリーにも属することになります。また、複数のカテゴリーに所属することも可能です。
なので、タグでなくカテゴリーを使えばいいのでは?という考えも浮かびますが、一つ問題があります。
親子関係に属さない類のタグもあるためです。例えば、上の例で言う、「スマホ」や「レビュー」です。こういったものもトップのカテゴリーにしてしまうと、トップのカテゴリーの数が膨大になってしまいます。
また、一つの記事は一つのカテゴリーにしか属さないという考え方が一般的なので、WordPressのテーマは複数のカテゴリーを綺麗に表示する見え方になってないものが多いです。タグだと複数でも記事下などに綺麗に表示するテーマが多いです。
なので、私の場合、少し手間はありますが、カテゴリーではなくタグを使っています。ただ、記事数の多いトップのタグをカテゴリーに昇格させるなど、タグとカテゴリーのハイブリッドな使い方をしてもいいかもしれません。
前述したように、同じ組み合わせが属するタグは複数要らないので、親と子が同じ組み合わせにならないようにしましょう。同じ組み合わせになる場合は無理に親子にせず、どちらかでいいということになります。
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なるべく狙っている検索キーワードから抽出する
ちなみに、次の記事で、記事タイトルは狙っている検索キーワードを入れ込むというお話をしました。

狙っている検索キーワードについては以下で説明しています。

ある複数の記事を結びつける場合、これらが狙っている検索キーワードの共通部分からタグを作ると整理しやすいです。
例えば、
- iPhone 14のレビュー記事
- iPhone 15のレビュー記事
というタイトルを持つ2つの記事があったとして、これらは
- 「iPhone 14 レビュー」
- 「iPhone 15 レビュー」
という検索キーワードを狙っています。共通部分というのは「iPhone」と「レビュー」です。なるべくこの辺りからタグを作っていきましょう。
もちろん、以下のように、狙っている検索キーワードには現れない共通点「Apple」などをタグにする場合も多いです。
- Macbook Airのレビュー記事
- iPhone 14のレビュー記事
とはいえ、やはりまずは結びつけたい記事達が狙っている検索キーワードを参考にすると考えやすいし、整理もしやすいです。
おすすめしないタグの付け方
上の検索キーワードから抽出するタグの付け方の理解をすすめるために、対照的なおすすめしないタグの付け方をご紹介します。
それは、
「〇〇関連」「〇〇関係」
というようなタグです。
これは初心者の方が付けがちですが、検索キーワードが意識されていないことが多く、自分用の整理や内部的な都合でつけられがちです。例えば、「趣味関連」「経理関係」などのようなものです。
検索キーワードというのは、読者が使う言葉です。なので、検索キーワードから抽出した言葉を使うということは読者視点を意識することになります。自ずと読者視点のサイトになり、SEOでも成果が上がりやすくなります。
検索キーワードから抽出した言葉に「関連」をつけるのはどうかというと、これもおすすめしません。例えば、「iPhone関連」。これなら素直に「iPhone」とだけにした方が、無駄な文字列の削減になります。全てのタグに「関連」がついたら見づらいです。
もちろん、絶対に「〇〇関連」「〇〇関係」を使ってはいけないというわけではありません。時には読者のためではなく、日記的な記事を書きたい日もあるでしょう。それはそれで全然問題ありません。そのような記事に「〇〇関連」というタグが付くこともあるでしょう。ただ、SEO上のプラスの効果はないということです。
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スラッグの付け方は記事のURLの付け方と同じ
スラッグというのは、日本語でつけたタグの「名前」に対応する、半角英数で付ける文字列です。タグページのURLになります。
基本的には「名前」を英訳したものを使うのがおすすめです。複数単語になる場合は、ハイフンでつなぎます。
この辺りは、以下で説明した記事のURLと同じ考えです。

例えば、本記事には「関連記事」というタグをつけましたが、英訳すると「related entries」となります。
なので、スラッグは「related-entries」となります。なのでタグページのURLは
https://webfood.info/tag/related-entries/
となります。
さいごに
タグや関連記事のSEOへの影響、効果的なタグの付け方をご説明しました。
初心者さん向けに無料の公開講座を作成しました。以下にまとめた講座を順番に一つずつやっていけば、ブログアフィリエイトの基本が身に付くようになっています。是非挑戦してみてください!
