カルチャー

2016年参院選の各党マニフェストを読み比べてみた

直前ですが、主だった党のマニフェストを読み比べました。

自民党

全体的に量だけ多くて、言いたいことを絞りきれてない印象。

イノベーションとか人工知能やロボットによるIT化とかすごく流行りのキーワードがたくさん入っていて、すごく賛同するんだけど、わかってるのになんで進まないの?と思っちゃう。GoogleやFacebookのような世界的な企業まだできてないよね。

また、IT化により、ますます単純労働者へのニーズが下がってきて、リストラの動きも出てくるはずだけど、彼らの生活を保証しながらどのようにスムーズに頭脳労働などの新たらしい労働の方に持っていくの?

22ページに、年金の徴収を国税に担わす歳入庁構想には反対とのことだけど、同じような業務なんだから一緒にしたほうがいいよね?

若者、現役世代向けの政策も結構あるけど、だいたい「検討を進めます」という語尾。

民主党

シンプルでよくまとまっていると感じた。

前回の政権時の失敗を反省したのか、無理な財源が必要とされることについては書いていない。

自民党は「同一労働同一賃金」と言っていたけど、民主は「同一価値労働同一賃金」と言っていた。

これはどういう違いだろう。

公明党

自民党は量が多すぎると感じたが、公明党は少なすぎと思った。3分で読み終わった。当たり前のことしか書いていなくて、具体的に何をするの?と思ってしまう。

共産党

デザイン面や言葉遣いは暑苦しい印象。

2つの目標にチャレンジすると言っている。

  • 野党共闘の成功
  • 共産党の躍進

野党共闘を強調するのは素晴らしいのですが、2番目はわざわざ書く必要はないのでは、と思った。共闘において共産党の働きが評価されれば、自然と共産党への票も伸びると思うので。共産党は黒子に徹したほうが絶対にうまくいくと思うんだけどな。

内容は民主党よりもより理想的な内容になっている。が、反対するところはない。

最後に投票のやり方について、「選挙区と比例代表の2票あります。」的な説明が親切だと感じた。他の党はこのようなそもそもどうやるの的なことは目立つ所には書いていなかった。

社民党

障害者、LGBTなどのマイノリティについてしっかり書いてある印象。
医療の知る権利など、他の党は書いてなかったな。

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幸福実現党

自民なんかよりもはるかに右で、自民を「場当たり的なポピュリズム」と批判しています。マイナンバーなどの個人を監視できるような制度は廃止すべきというのが独特です。

日本のこころを大切にする党

分量は少ないが、自民党と方向は似ている。憲法改正についても近い。

おおさか維新の会

経営コンサルが作ったかのような内容は現代的で印象がいい。ただ、労働の流動化はいいが、生活に困った場合についての言及が少ない。また、労働時間の規制を除くのはいいが、それを悪用して長時間労働をさせるのをどのように防止させるのかも書いて欲しい。

生活の党と山本太郎と仲間たち

ここはベーシックインカムや年金の一元化などがリベラルな印象。

さいごに

思ったのは、どの党も重要な部分は同じことを言っているんですよね。
子育て、教育、介護が大事。なぜそれが実行できないの?というのが疑問。

あと、非正規労働者の問題だけど、非正規を正規にしていくことで解決するか、非正規のまま待遇を改善するか、は大きい違いだと思う。

憲法については、与党が勝てば間違いなく改憲の方向に進むと思うけど、共産党の絶対護憲というのも自衛隊の存在についての整合性が取れないよな、と思う。

ただ、個人的には憲法は「今」変えなくていいと思ってて、まず少子化対策をして欲しいと思う。人口減少を止めなければ、国防がどうとか言う前に三流国なみに国力が落ちてしまうので、まず出生率は2以上にするなりしてから憲法について議論してくれと思う。少子化こそが緊急事態なので、大事な国会議員の議論の時間を憲法などに割いている時間は今ないのではないかなと思います。

もっと調べて投票するのがいいのはわかっているけど、今回自分にはこれくらいが限界。