WEBメディアやブログにおける内部リンクの効果や影響、適切なやり方についてご説明します。世の中の記事ではクローラー巡回のためなどと少しテクニカルに寄っていたり、時代遅れな説明が多いので、ブログ10年目の私がSEOでの内部リンクの役割の本質をお伝えできたらと思います。また、内部リンクが多すぎは良くないのか、といったよくある心配の答えにもなっています。
もくじ
SEOの本質は読者の問題解決に貢献すること
WEBメディアやブログの本質的な意義は次の記事でも説明したように、読者の問題解決に貢献することです。

問題解決への貢献度が高いページをGoogleは評価し、上位表示します。
技術的にどうやって評価しているかは、上の記事を読んで頂きたいですが、内部リンクも問題解決に貢献します。
それなのに、世の中の記事は、クローラーの巡回頻度を上げるために、パンくずリストを設置しようだとか、URLの正規化(無駄なパラメータをつけない)など細かい説明に終始しています。
これって我々のWEBページがここにこういうURLで存在しますよ!と言うのを単にGoogleさんに伝える努力なんですよね。現代のGoogleのAIがこんなことよしなにやってくれるに決まってるじゃないですか。トップページから1つでもリンクが通ってればGoogleは認識するし、勝手にURLの正規化もあちらのデータベース内でやってくれるんですよ。
まぁ、もちろんやらないよりはマシですが、そんなことは「内部リンクSEO!」とか仰々しく記事にして、読者の脳のスペースを無駄に使うものじゃないんですよね。
重要なのは内部リンクでいかに読者の問題を解決するか、ということです。
上の記事に詳しく書きましたが、問題の解決をどう計測するかというと、Googleから来た読者をGoogleに戻さなければ問題を解決したと言えます。
もしくは、Googleに戻ってしまったとしても、我々のサイトを読むのに時間を使い、戻るのがだいぶ時間が経った後だったり、検索ワードが変化した場合は、問題解決に近づいたと言えます。
内部リンクと外部リンクの違いと共通点
まず語句を正確に理解しましょう。以下で外部リンクとともに内部リンクの種類や性質について説明しています。

記事中のリンクは実際に読まれないと逆効果
当然ですが、記事中のリンクは内部でも外部でも実際にクリックされて読まれないと問題解決に貢献しません。なので、文章の文脈の中で、適切なページを適切な位置に配置しましょう。
全く読まれないのに、たくさんリンクが貼ってあると、読者の動線の邪魔になってしまい、リンク元ページの評価を落としかねません。
「これについては詳しくこちらの記事で説明しています」
「この問題については、次の記事もヒントになるかもしれません」
などと、リンク元で語っている内容に関連して貢献できる記事を「その位置」からリンクする必要があります。
きちんとリンク先に飛んで読まれているかどうかはアクセス解析ツールを見ればわかります。もちろん、リンク先に飛ぶかどうかは読者の選択に委ねられているので、全読者が飛んでいる必要はありませんが、たまには飛んで読んでくれる読者がいる、という状態である必要があります。
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内部リンクは滞在時間を向上させる!の本質
この手の解説記事でよく言われるのは、内部リンクは滞在時間を向上させるのでSEO評価にプラスだ!ということ。
これってすごく表面的な説明だと思うんですよね。
私は、SEOの本質は読者の問題解決に貢献すること、と言いました。
滞在時間と読者の問題解決がどう関わってくるのでしょうか?
そもそも滞在時間が伸びても、Googleに戻って再検索してしまったら問題は完全には解決していないことになります。
ただ、滞在時間が長い場合、読者の中で変化が起こる可能性があります。どういうことがかというと、不足していた関連するベースの知識を得たことにより、疑問のレベルが1段階上がるということです。そうなると、再検索したとしても、検索ワードが変わっているはずです。
例えば、「筋トレ 40代 効果」で最初に検索したとして、ある程度の滞在時間をかけて読んでもらったとします。ある程度の基礎情報を得て、「カリステニクスという自重トレーニングが合っていそうだ」という考えに至ったとします。
その次のGoogleでの検索キーワードがだいぶ変わって「カリステニクス ジム 横浜」とかになっていたら、ある程度問題解決が進んだと判断できるわけです。
なので、滞在時間が長かったとしても、そのまま同じ検索結果に戻ったり、似たような検索ワードで再検索してしまった場合は、内部リンクのSEO効果は期待できません。
なので、内部リンクするなら、リンク元で狙った検索キーワードの疑問に役立つ基礎的な知識を補強するようなページにしましょう。
リンク元ページの検索ワードを思い出す
文脈の中で適切な位置で、というご説明をしましたが、では適切なページはどのように選べば良いのでしょうか。
「内部リンクするなら、リンク元で狙った検索キーワードの疑問に役立つ基礎的な知識を補強するようなページにしましょう。」と前述しました。
リンク元のページはある検索キーワードを狙って書かれていると思います。一度それを思い出してみましょう。読者の頭の中にある疑問はそれです。
ちなみに、検索ワードを狙って記事を書くことがピンとこない方はまず以下をご覧ください。

この疑問を持った読者のために役に立ちそうな記事を選ぶ必要があります。
例えば、本記事は
「seo 内部 リンク 効果」
という検索キーワードを狙っています。これで検索してくる読者は、
「SEOにおいて内部リンクってどんな効果があるんだろうか?」
という疑問で頭が一杯のはずです。
それを考えれば、間違っても、
「WordPressの勉強法5選」
みたいな記事にはリンクしないと思います。
長くなった記事の一部切り出しのイメージがおすすめ
記事を書いていて、文章が長くなってしまうことってありますよね。そういう場合って、見出しを使ってセクションで分けるのが普通だと思います。
セクションの中には、それだけで記事になってしまうものもあります。それを切り出して別記事にします。元の記事の切り出した位置からその記事に内部リンクを張れば、文脈に非常に合った内部リンクとなります。
ただ、どんなセクションでも別記事にできるかといえば、そうではありません。基本的に検索ボリュームが存在する単位で記事に分けるのが効果的なためです。検索ボリュームについては、先ほどリンクした検索キーワードに関する記事で説明しています。
検索ボリュームがあるキーワードに適したセクションがあれば、積極的に別記事にしていきましょう。
この考え方のイメージは、このような切り出し作業をしないケースでも応用できます。
A記事からB記事に内部リンクできるかを考える場合、A記事の見出しを見て、どこかにB記事が入っても自然かどうかを見れば良いということです。
記事中は1記事から1記事は1リンクにとどめよう
記事を書いていて、ある記事へリンクした後に、さらに同じ記事にリンクしたくなることがあります。文脈的に何度も紹介できる箇所があるということです。
この場合、何度もリンクを貼ることはおすすめしません。おそらくGoogle的には別に支障はないのですが、読者の混乱を呼ぶ可能性があります。
同じ記事なのに、違う箇所からも飛べると、別の記事と認識してしまい複数回読む手間を取らせるなど紛らわしいためです。
なので、「これについては、先ほどリンクした〇〇に関する記事をご覧ください。」とか言葉だけで誘導してあげた方がわかりやすいです。
1つの記事が大作になってくると、同じ記事に対して3回4回とリンクできる文脈が出てきます。さらにリンク先が複数になったりもします。その場合、上のように「先ほどリンクした」というのだけだと、どの記事かわかりにくくなります。
その場合、最初にリンクするタイミングで記事に名前をつけます。
「この記事はたびたび言及するので、以降は【〇〇〇〇記事】と呼びます。」
とし、再度リンクさせたい位置に来たら
「ここは【〇〇〇〇記事】で詳しく説明しています。」のように言及します。
こうすれば、1つの記事への実際の内部リンクは一度で済みます。
ちなみに、これは記事中のリンクに限った話です。サイドバーや記事下の関連記事に表示されるリンクと合計して、複数回になっても構わないということです。読者にとってみたら、サイドバーや記事下でその記事がまたリンクされていたとしても不自然に感じないはずだからです。
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関連記事セクションの関連度を上げる
最近のWEBサイトは大抵記事下に関連記事が表示されますよね。
これの関連性が高いと、読者がクリックしてくれて問題解決に貢献する可能性が高まります。
WordPressだと各テーマでこの辺りのロジックが書かれているのですが、あまり関連しない記事を表示してしまうテーマが多いです。
例えば、JINというテーマは、単純に同カテゴリーに所属する記事を新しい順に表示します。
同カテゴリーって広すぎませんか?
関連度を上げるためには、かなり細かくカテゴリーを切らなければなりません。
AIを使って関連度を測定するシステムなんかを作る人もいるようですが、そんなことまでする必要はないです。
私がお勧めするのは、「共有するタグの数」を関連度とするロジックです。
例えば、
記事Aに「Apple」「Mac」「MacBook Pro」というタグ、
記事Bに「Apple」「iPhone」「iPhone 15」というタグ、
記事Cに「Apple」「Mac」「MacBook Air」というタグが付いているとします。
記事Aから見て、記事Bは共有するタグは1つです。記事Cは2つです。
なので、記事Aから見ると、記事Cの方が関連度が高いとします。
この関連度の上位順に並べて上位10記事とかを関連記事に表示すれば良いのです。
テーマJINに関してはこれを実現するためのプラグインを作りました。

他のテーマやWordPress以外をお使いの方は、プログラマーの方に一度相談してみてください。このプラグインのソースコードを参考にして頂ければそんなに難しいプログラミングではないです。
要はある記事とある記事の、関連度を上げたければ、その記事の共通点を見つければいいのです。
記事Aと記事Cも最初は「Apple」しかタグが付いていない場合は、関連度1なのですが、さらに掘って「Mac」を両方につけることで関連度が上がります。
このタグの付け方は、タグの本来のあり方に非常に沿った付け方になるので、慣れてくるととてもコンテンツが整理されるのでSEOとか関係なくおすすめです。
さいごに
以上が内部リンクのSEO効果の本質になります。要は読者の問題解決に貢献する内部リンクを張ろうということです。
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